みなさん、こんにちは
本日投稿の内容について、以前別サイトで私が投稿したブログの内容です。
サイトの閉鎖に伴い、こちらで再度掲載いたします。
今回はNutanixのSingle Node Replication Target(以下SNRTと省略)についてご紹介します。
Nutanixは通常3ノードで構成しますが、バックアップ⽤のノードに限り1ノードで構成することができます。ただし、こちらについては仕様を理解した上で構成しないとプライマリノードのバックアップとして構成できないことがありますので、注意が必要です。
1.シングルノードレプリケーションターゲット(SNRT)とは︖
SNRTは、リカバリ場所として使⽤できるシングルノードクラスタです。中⼩企業(SMB)およびリモートオフィス/ブランチオフィス(ROBO)の展開では、DHCPサーバー、DNSサーバー、SQLサーバーなどのインフラストラクチャVMのバックアップと復元に単⼀のクラスターを使⽤できます。プライマリサイトのVMに障害が発⽣した場合は、それらのレプリケートスナップショットを使⽤して復旧できます。
では、こちらがNutanixのどのモデルで利⽤できるのかをこちらに記載しておりますが、全モデル利⽤できるわけではなく、NXシリーズでも限られたモデルとなっております。
1ノードで構成するため、通常のRF2などとは違い、ノード内での処理で⾏います。また、RF3などの構成は組むことができませんのでご注意下さい。
2.ディスク障害について
シングルノードレプリケーションターゲットクラスタは、ディスクレベルでデータの冗長性を提供します
したがって、ディスクに障害が発生した場合は、データを別のディスクに保存できます
メタデータは2つのSSD間で複製されます
SSDに障害が発生した場合は、2番目のSSDでデータとメタデータを利用できます
ディスク障害は2つのカテゴリに分類できます
- SSD障害:SSD障害が発生した場合またはSSDが削除対象としてマークされている場合、SNRTは読み取り専用クラスターになり、受信用のレプリケーショントラフィックの受け入れを停止します
プライマリおよびシングルノードのレプリケーションターゲットクラスタにアラートが表示されます
また、クラスターの回復力ステータスが[重大]に変わります。回復プロセスも遅くなります。したがって、新しいSSDをクラスターに追加して、クラスターを通常状態に戻すことをお勧めします
障害のあるディスクを取り外して新しいSSDと交換すると、この新しいSSDが自動的に検出され、クラスタは通常の状態に戻ります(読み取り/書き込みモード) - HDD障害:HDD障害は通常のクラスターと同じ方法で処理され、(前述のように)SSDが障害になったときに発生する状況は、HDD障害の場合には発生しません
3.データ回復力(Resiliency)のステータス
[データ回復⼒ステータス]ウィンドウには、より詳細なクラスター回復⼒のステータス情報が表⽰されます。このウィンドウには、クラスタが安全に耐えることができる障害の数と種類に関する情報が表⽰されます。SNRTのターゲットクラスタの場合、[Failures Tolerable]列には、許容できるそのコンポーネントタイプ(ホストとブロックではなくディスクとホスト)の同時障害数(0、1、または2)が表⽰されます。失敗を許容できない場合は、制限を
強調するためのメッセージが表⽰されます。
4.SNRTの要件と制限
要件と制限についての注意点としては、NXシリーズの場合は制限がSupport Portal上に記載されています。SNRTについては、仮想マシンをインプリすることができますが、搭載しても良い条件が5台まで、IOPSも1000以下にする必要があります。
また、重複排除やEraser Codingなどのサポートはありません。
プライマリ環境も確認の上で、是⾮ノードの構成をご検討下さい。
その他の制限も含めて、すべて以下に記載致します。
- 1:1のレプリケーションのみが推奨されます(n:1のレプリケーションではありません)
- プラットフォームNX-1175S-G7およびNX-8155-G7でサポートされています
- 各プラットフォームに2つのSSD(それぞれ最小400 GB)、2つのHDD、および単一ノードクラスタ上でVMを実行するのに十分なメモリを搭載することをお勧めします
- SNRTで最大5ユーザーVMを超えないようにすることをお勧めします
- SNRTで最大1000 IOPSを超えないようにすることをお勧めします
- 保護ドメインごとにVMまたはVGを1つだけにすることをお勧めします
- SNRTクラスタでは、AHVとESXiのみサポート
- 重複排除はSNRTクラスタではサポートされていません
- 重複排除が有効になっているコンテナ上の保護ドメインを単一ノードのレプリケーションターゲットクラスタに複製することはお勧めできません
- このクラスタでは、Eraser CodingおよびEraser Coding-Xはサポートされていません
- LCMはシングルノードクラスタではサポートされていません。ファームウェアの更新では通常サービスを停止する必要があるためです(シングルノードクラスタでは更新中のノードからワークロードを引き継ぐノードは他にありません)
- Nutanix Filesはこのクラスタではサポートされていません
- ファームウェアアップデート(BMCまたはBIOS)は、SNRTクラスタではサポートされていません
- このクラスタでは、Metro Availabilityはサポートされていません
- ノードを追加するためにクラスターを拡張することはできません
- Prism WebコンソールからRepair Host Boot Diskを使用してSATA DOMを修復することはできません
- Nutanixのネイティブスナップショットのみを取ることができます。このクラスタをVeeamやCommVaultのようなサードパーティ製の提供先として設定することはできません
4.SNRTクラスタのガイドライン
シングルノードレプリケーションのターゲットクラスタに関するいくつかのガイドラインは次のとおりです
- 単一ノード複製ターゲット・クラスターのRPOは6時間であり、1日の変更率は5TBのデータ・セットで約1%以下です
- 毎日7回、毎週4回、毎月3回のスナップショットのスケジュールを設定できます
- SNRTクラスタのRTOは、24時間以内に4〜5TB
ここで注意するべき点としてはライセンス要件です。
プライマリクラスタに関してはStarterライセンスでも利用可能ですが、SNRTに関してはUltimateもしくはPro Editionをご利用の場合はAdvanced Replicationのアドオンライセンスが必要となります。
(※)注:Standalone Foundationを使⽤したイメージングは 、Nutanixのセールスエンジニア、サポートエンジニア、およびパートナーに限定されています。この⼿順については、Nutanixカスタマーサポートまたはパートナーにお問い合わせください。
Controller VM Foundation
- Controller VMファンデーションでは、ファンデーションプロセス中にプライマリクラスタノード (3つ以上のノード)とSNRTクラスタノード(1つのノード)をマップできます
- StandaloneのSNRTクラスタを作成することもできます プライマリクラスタとレプリケーションターゲットクラスタをマッピングしない場合は、 レプリケーションターゲットクラスタをリモートサイトとしてプライマリクラスタに追加が必要
Standalone Foundation
- Standalone Foundationを使⽤している場合、プライマリクラスタとレプリケーションターゲットクラスタのマッピングは実⾏できません。レプリケーションターゲットクラスタをリモートサイトとして主クラスタに追加する必要があります。
6.SNRTクラスタの設定
基本プロセス中にプライマルクラスタとレプリケーションターゲットクラスタをマッピングしていない場合は、このクラスタをリモートサイトターゲットとして手動で設定して、保護ドメインのデータレプリケーションを保存できます
シングルノードレプリケーションターゲットクラスタでリモートサイトを設定するプロセスは、バックアップのみの機能を使用してリモートサイトを設定する必要があることを除いて、通常のクラスタ用にリモートサイトを設定する方法と同じです
7.SNRTクラスタを使用したリカバリ手順
何らかの理由で主クラスタ上のエンティティに障害が発生した場合は、SNRTクラスタに複製されているスナップショットを使用してエンティティをリカバリできます
SNRTクラスタから保護エンティティを復元するプロセスは、通常のクラスタのエンティティを復元する方法と同じです
以上、よろしくお願い致します。
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