2021年7月14日水曜日

異なるハイパーバイザー間のDR(Cross Hypervisor)

 みなさん、こんにちは


本日投稿の内容について、以前別サイトで私が投稿したブログの内容です。
サイトの閉鎖に伴い、こちらで再度掲載いたします。

今回はNutanixが提供する異なるハイパーバイザー間のDR機能のCross Hypervisor DR(以下CH-DRと省略)をご紹介します。

そもそも異なるハイパーバイザーでDRをするのはなんで?かと思う方もいらっしゃるかと思いますが、ハイパーバイザーの移行時はもちろんのこと、インフラ管理の複雑さの軽減、システム全体のコスト削減、そして動作させるワークロードの要件によってリモートオフィスの環境などを変えていく必要があるからです。
まずは、CH-DRの詳細の前にリモート環境における課題についてお話したいと思います。

1.リモートオフィスでの課題について
リモートオフィスを設備を構築する際に、データセンターと同様なシステムを組んでしまうとインフラそのものが複雑することもあります。そもそもリモート拠点に運⽤を熟知したエンジニアを配置することはコスト的に難しいです。ITインフラはそもそも誰でも運⽤できるようなものでなければ意味がありません。それに動作させるワークロードなどの要件もあり、データセンターと同様のスペックで構成することは難しいケースがあります。
しかしながら、Nutanixを利用することで、少しでもその問題点を解決することができます。

2.小規模構成の問題点やWAN回線の問題点をNutanixが解決
リモートオフィスでの環境で問題となることは、まずシステム構成とWANの回線などに関する内容です。リモートの拠点では基本的に⼩規模構成でシステムを組まれることが多くなります。2台くらい⼩規模も組まれることを考えると、先⽇ご紹介したWitness VMなどを構成してシステムを組むことがあります。Nutanixでは1台のWitnessサーバーで複数拠点の管理も可能になります。
また、WANについて要件も完全同期のソリューションでなければ、WAN回線の速度やレイテンシなどの要件も厳しいものはございません。そのため、DRの要件がある場合はNutanixソリューションを考えてみるのは良いかと思います。

3.データ保護におけるリモート・ブランチオフィスでのフルスタックソリューション
Nutanixにおけるデータ保護を考えるにあたり、クラウドを利⽤するケースもありますが、オンプレミスを前提で考えた場合、Nutanixの機能を利⽤したスナップショットを利⽤することが考えらます。このケースの場合に運⽤⾯やコスト⾯そして、ワークロードを踏まえた場合にどのようなソリューションが⼀番良いのかというと、Cross Hypervisor DRが選ばれ
ることがあります。

4.Cross Hypervisor DR(CH-DR)について
異なるハイパーバイザー(CrossHypervisor)間のDRについてですが、Nutanixでなければできない機能ではありません。実際に他社のソフトウェアでもESXi 〜 Hyper-V間の異なるハイパーバイザーでのDR環境を提供できるプラットフォームはすでにあります。
Nutanixはそれを追加コストがかけることがなく実現することができます。(ESXi 〜 AHV もしくは AHV 〜 ESXi)
これを実現することにより、例えばエッジに近いお客様がESXiでしか認定されていないアプリケーションを利⽤してシステムをESXiで導⼊した場合、他の拠点でのハイパーバイザーまで同⼀のものにしなければいけないかというお話です。データの保護だけがしっかりできていれば、別に異なるハイパーバイザーでも問題ないと考えます
その時に異機種間のDRプラットフォームを利⽤することでシステムが効率化することもあります。このように柔軟にプラットフォームを選択することでシステム運⽤を簡素化することができます。
【CH-DRはデータの保護は⾏いますが、異なるハイパーバイザーになるため、動的なワークロードの移⾏(vMotionなど)はサポートしていません】

5.Cross Hypervisor DR(CH-DR)の詳細
Cross Hypervisorディザスタリカバリ(CH-DR)は、VMの保護、スナップショットの作成、スナップショットの複製、およびその後のVMのリカバリーの保護ドメイン・セマンティクスを使⽤することによって、ある ハイパーバイザーから別のハイパーバイザー(ESXiから AHVもしくはAHVからESXi)に仮想マシンを移⾏する機能を提供します。スナップショットから。これらの操作を実⾏するには、すべてのVMにNGTをインストールして設定する必要があります。NGTは、VMの移植性に必要なすべてのドライバを使⽤してVMを構成します。ソースVMを準備 したら、それらを別のハイパーバイザータイプでリカバリできます。

6.CH-DRのUEFIおよびセキュアブートサポート
NutanixはUEFIとセキュアブートを備えたゲストVMのCHDRの移行をサポートします。Nutanixソフトウェアの最小要件やUEFI・セキュアブートの要件もこちらのイメージを見て頂ければと思います。

7.複数のSCSIディスクをオンラインにする
復旧後に複数のSCSIディスクをオンラインにする⽅法について説明します。


WindowsではSANポリシーによって、新しく検出されたディスクをオンラインにするかオフラインにするか、および読み取り/書き込みにするか読み取り専⽤にするかを決定します。ANポリシーが正しく構成されていない場合は、起動ディスクのみがオンラインになります。

ディスクがオフラインになると、パーティションまたはボリュームは使⽤できなくなり、ドライブ⽂字は割り当てられません。したがって、ディスクをオンラインにする必要があります。

複数のSCSIディスクを使⽤してVMを復旧すると⾮ブートディスクはWindowsに接続されずに表⽰されます。リカバリ後にこれらのディスクをオンラインにする必要があります。(⼿順は以下のイメージをご参照下さい)

8.マルチパス用のデバイスのブラックリスト
SCSIデバイスでマルチパスが有効になっていて、fstabにデバイス名が含まれていると/dev/sd*、VMをESXiからAHVに移⾏するときにVMが起動せず、次のようなメッセージが表⽰されます。e2fsckを使⽤中のデバイス/ dev / sd *は続⾏できません 表⽰されています。
VMを起動するには、fstabの名前を持つSCSIデバイスをマルチパスからブラックリストに登録する必要があります。 これを実現するには、コンソールでメンテナンスモードに⼊り、次の⼿順を実⾏します。

1.ルートファイルシステムをルート
(rw)としてマウント

$ mount / -o rw,remount

2.multipath.confファイルに次の⾏を追加して、問題の原因となっているデバイスをブラックリストに登録

blacklist{
devnode "^sd[a-z]"
}

3.VMを再起動します。


以上、よろしくお願い致します。

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